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澤田の呟き

「説明する学習法」こそが合格への鍵である(前編)

「説明する学習法」こそが合格への鍵である(前編)

授業で学んだことを理解して使えるようにするために、生徒たちは日々、問題集を解いたりテストを受けたりしています。
ですが、これらの学習方法には少し注意が必要です。

どういうことかと申しますと、問題集を解いて「答えが合う」ということは、だからといって「理解している」ことにはならない、ということです。

もちろん答えを丸暗記して出来たつもりになっているような生徒は流石にいません。
ですが、「何故その解き方を使うのか分かっていないのに、なんとなく手順を覚えているから解ける(気になっている)」という生徒はかなり多くいます。

よく見かけるのは、真面目に個別授業を受けて、その後問題集を解くと問題が解けるので、理解したつもりになってしまっている生徒です。集団授業に比べてプロ講師による一対一授業を受けている生徒は、講師との距離が近いという安心感からか、分かったつもりになりやすい傾向を感じます。

少し以前の大学入試ではこのような理解度でも合格点が取ることが出来ました。
しかし、近年の「読解力」や「思考力」が求められる入試問題で表面的な理解は通用しません。
そして、この「読解力」や「思考力」を問う傾向は共通テストの導入で今後は更に強まると予想されます。

生徒達は問題集の答えが合うので、「授業で習ったことは完璧では無いにしても、ある程度は分かっているのに、試験で点が取れない」という認識を持ってしまい、それ以上理解を深めようとせず、成績が伸び悩む原因を例えば「才能」や「講師」に求めたりします。
保護者様の中にもこのような考えをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?

ですが、成績が伸び悩む本当の原因は「授業を受ける」「問題集を解く」「テスト演習をする」といった学習を曖昧に行い、曖昧な理解のまま学習を続けていることです。

理系の考え方が身についていない方には難しく聞こえるかも知れませんが、
「なぜこの解き方を使うのか、どういうときにこの解き方を使うのかということを考え、体系的に知識を整理する」という理系にとって当たり前の学習を始めなければ、どんな授業を受けても、何年かけても難関大学や医学部に合格するレベルには到達しにくいと言えます。

逆に理系の考え方をお持ちの方にとっては何を当たり前のことを言っているのかと驚かれるかも知れません。
ですが、中学受験からの丸暗記に慣れてしまい、こういった考えが出来ない受験生は少なくない、どころか受験生の大半です。

そういった学生達に「理系的な考え方」や「知識の整理の仕方」をこれから新たに身につけさせ、洗練させていくには、「学習方法」から改善する必要があります。

そのために取り入れたい学習方法が「説明する」という方法です。

「問題を解いて答えは合っていたけれど、実は分かってない」はありえますが、
「何を聞かれても答えられるけど実は分かってない」はありえません。

この「説明する」という学習方法を取り入れることで、授業の受け方、問題集の使い方、テストの受け方、復習の仕方が変わります。

講師側の目線を少しお話しますと、伸びる生徒とそうでない生徒には授業の受け方には大きな差があります。

伸びる生徒は質問が鋭く、講師の説明に対して、何故そうなるのか、本当にそうと言い切れるのか、といったことを考えながら聞く癖がついています。
ですので、授業で私が伝えた内容を生徒に説明させてもしっかり説明することが出来ます。

それに対して成績が伸び悩む生徒は質問が表面的ですし、そもそも質問が出来ません。こちらが説明した後、分かった?と聞くと、分かったと答えるのですが、じゃあ説明して、と尋ねると、黙り込むか、不正確なことを言います。

問題集の使い方もそうです。
伸びる生徒は問題演習を通して「試験で問われる知識」を学習しますが、
そうでない生徒は問題集を通して、試験で問われない「問題集に載っているその問題だけ」が解けるようになります。

このような学習姿勢の違いが、大手集団予備校でも医学部に合格する生徒と、年間1000万を超えるような医学部予備校に通っても合格出来ない生徒との違いです。

自ら考えながら学習する姿勢を身に着けないまま、ただ徒に高額の個別授業を受け続けることは、無駄とまでは言いませんが学力的な意味でも、経済的にも本当に非効率です。

私が以前そういった個別授業を行う高額の医学部予備校に勤務したとき、真面目に何年間も毎日毎日勉強しているのにも関わらず、非効率な学習を続けているために成績が伸びない生徒を多く見てきました。その学習方法を改善させたいと思ったとしても、予備校の方針で正しい学習方法を指導できず、科目知識を伝えるのみに終止するのは本当に悔しいものでした。これは当校を作った理由の一つです。
現場に立つ講師として、「説明する学習」の重要性や必要性を強調するエピソードはまだまだありますが、話をまとめます。

「説明する技術とそれを通して身につく学習姿勢」というものは、身につくまでは大変に感じると思いますが、それが身につけば「理解度」、「定着度」が上がり、特に「応用力」が別次元に高まります。

以上、前フリが長くなりましたが、強調してもしすぎることは無い「伸びる生徒とそうでない生徒の学習方法の違い」についてお話でした。
学習といった目に見えない頭の中の話ですので、分かりにくかったと思いますが、私の考える問題点はご認識いただけましたでしょうか?

後編では、このスキルを身につけさせるために、あるいは、ある程度出来る生徒のスキルをより高いレベルに磨き上げるために、講師としてどういった指導が出来るのか、予備校としてどういった環境を提供できるのか、という点についてお話します。

ヒントは質問の仕方の違いです。
①今の私の説明は伝わりましたか?
 おそらくyesと答えられると思います。
②今の私がお伝えしたことを何も見ずにどなたかに説明することは出来ますか?
 分かっていない点が明確になるのではないでしょうか?

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(後編は近日公開致します。)

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