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学習法

復習のタイミング

エビングハウスの忘却曲線。
おそらく受験生の多くは耳にしたことがあるでしょう。
「1日経つと34%しか覚えてないってアレでしょ?」

細かい数字はともかく、多くの受験生は縦軸が記憶量を表し、曲線は”忘れやすさ”を表していると”誤解”していると思います。
まずはこの忘却曲線の正しい意味を紹介しておきましょう。


エビングハウスの忘却曲線

※ ヘルマン・エビングハウスによる節約率

【時間経過】
20分 / 1時間 / 9時間 / 1日 / 2日 / 6日 / 1ヶ月
【節 約 率】
58% / 44% / 35% / 34% / 27% / 25% / 21%


図の赤い曲線。これが一般的な忘却曲線です。
横軸に時間経過、そして縦軸には節約率。
この節約率とは、一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間(または回数)をどれくらい節約できたかを表す割合となってます。

簡単な例として、例えば100個の英単語を覚える場面を考えます。
初めて覚えるときは100分かかったとしましょう。
さて20分後…
節約率は58%と言われています。
これがよく”20分後には58個の単語しか覚えていない”と勘違いされていますが、
正しい解釈は”20分後、改めて完全に記憶し直すのにかかる時間は42分”となります。
初めて覚えるのには100分かかったのに、20分後だと42分で済んだ。
つまり58分(58%)も覚える時間が節約できたってことですね。
(結局のところ、縦軸を記憶量と読みとってもさほど問題はありませんが…笑)

さて、節約率の意味がわかれば、上表のようにどんどん低下する節約率を目の当たりにすれば、なるべく早く復習した方が良いことは容易に想像できることでしょう。

ここで、忘却曲線のもう1つ注目して欲しいポイントとして、緑の曲線があります。
1度復習をし、完全に記憶しなおしたもの。
そういった記憶に対しては節約率の低下が初めての時より緩やかになっている様子がわかると思います。
これは記憶しなおせばしなおすほど、どんどん低下率は下がっていきます。
そして記憶の完全定着(知識化)に繋がっていきます。

なお、エビングハウスのこの定着率は無意味な音節を元に実験された結果であり、実際の英単語や、その他受験に必要な体系化された知識の忘却はさらに緩やかになると言われています。

復習のタイミング

せっかく一度理解し、記憶した内容。どんなタイミングで復習すれば良いのか。
上表からもわかるように、まずはできるだけ早く!です。
ただここで気にしてもらいたいのは、20分経ったから復習せねば!1時間経ったから復習せねば!など、神経質にならないことです。
学習スケジュールを考慮すると、常に決まった時間感覚で復習できないのは当然のこと。まずは新たに記憶したことについては、その日のうちに一度復習。
そして、翌日。次は1週間後…といったように何度も繰り返し復習することをおススメします。
復習せぬまま1週間、そして改めて最初と同じくらいの時間をかけて学習し直す。などといったことにならないよう、まずはその日のうちの復習を習慣づけましょう。

時間よりも回数

なお、記憶の定着には学習時間よりも学習回数が影響します。
ある内容を1時間かけ1度学習するよりは、5分に分けて12回繰り返す方が圧倒的に定着しやすいことがわかっています。英単語など、理屈があまり無く覚えるしか無いものに対して、回数を意識した学習方法は特に有効です。
学習が進むにつれ、復習すべき内容はどんどん増えていくので、時間をかけすぎず、短時間であれ何度も何度も復習することを心がけてください。

FaciLitAにおける復習のタイミング

ファシリタの時間割では、ゼミが連続しないようになっており、ゼミ後の自習ではまずゼミ内容の復習を徹底しています。
帰宅前のレビューでは、1日の学習を振り返ることで復習に一役買ってくれています。
そして毎週末にあるテスト!テスト内容はその週の学習内容か、前週のものかは科目により異なりますが、テスト勉強とテスト後の見直し。
これらによって必然的に復習する機会を得ることができるようになっています。

もちろんこれら以外のタイミングでも生徒は自主的に復習してくれています。
最近では模試の結果が返ってきているので、改めて復習するいいきっかけにもなっていますね!

あ、今度は模試の使い方についてでも書きましょうか…!?

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