ドラマ『ドラゴン桜』でみる学習法 第8話
学園売却の話も膨らんできた第8話でしたが、勉強の方は夏休みに突入しました。
東大は受験時、一般的な学部での募集ではなく科類での募集になるので、見慣れない視聴者も多かったかもしれませんね。
その他、ここでも勉強法がいくつか登場したので紹介していきます。
「東大との距離を知れ」
受験勉強とは志望校との距離を縮めることだ!
そして東大との距離は、目標点と今の点数の差。これを縮めることで東大合格率が高まる。
どうしたらその距離を最短で行けるか、自分の現在の立ち位置から計算して最速かつ確実に行ける戦略を練るんだ!難易度や、合格最低点などを考慮し、理系ならば理科二類、文系は文科三類への受験を勧める。
<参考>
東大は全10学部ありますが、受験時は6つに分けられた類ごとに募集され、そのいずれかを受験します。
入学後2年次に各学部への進路選択(進振り)があり、学生はどの学部への進学も選択できますが、各科類ごとの定員が決まっているため、元々志望する学部への進学が主な類を受験することが一般的です。
(小杉さんは文学部志望なので文化三類、藤井くんは工学部志望なので理科一類を最終的に選択しました。その他の生徒は東大入学を優先して、合格しやすい類を選択していました。)
【主な進学先】
文科一類:法学部
文科二類:経済学部
文科三類:文学部・教養学部・教育学部
理科一類:工学部・理学部
理科二類:農学部・薬学部
理科三類:医学部
受験に限らず、何事も目標となるゴールから逆算して課題を設定・達成していくことは非常に重要です。
中でも大学受験は、ゴールが合格最低点という形である程度客観視できるため、ゴールまでの課題設定は非常に行いやすいものです。
ゴールを知らされていないマラソンをするのではなく、ゴールと現在地を把握し、計画的に勉強を進めていきましょう。
「生徒たち自身が特別講師」
それぞれが講師となって、今まで勉強した知識について説明する。
そしてその様子をビデオカメラで撮影します。
人に教えるためには、その知識を理解し、咀嚼し、整理し、使いこなせる状態にしておくことが必要。そこまでできてこそ真の理解となる。
そして録画することで自分の思考を客観的に見ることができる。
早速1人の生徒がチャレンジしますがうまく説明することができませんでした。
それに対し、桜木先生はミスの原因を「なぜ?」と執拗に問い詰めます。
言い訳には勝者の言い訳と敗者の言い訳の二種類ある。
敗者の言い訳は、ろくに考えもせず、たまたまだとか人のせいにして自分は悪くなかったと思おうとする。
勝者の言い訳は、ミスした状況を深く自己分析する。改善できる方法を考え次に活かす。
ミスしたときに言い訳しない受験生は伸びない
FaciLitAでは
生徒が教えることについては、FaciLitAでは言わずもがなですね。
圧倒的に理解度が高まります。
ゼミ授業を通して、常に生徒は教える側の目線を持っています。
春の段階ではなかなか考えていることを言葉にできなかった生徒も、今はどう表現すれば伝わりやすいかを考えながら説明できるようになってきています。
ミスについては「言い訳」というネガティブな印象からピンと来ないかもしれませんね。悪い言い訳はそのイメージ通りですが、良い言い訳は「物事の道筋を説明する事」と捉えるといいと思います。
ただ、試験中のミスを非常に軽く考え悪い言い訳をし、「たまたまミスった」「なんかわからんけどミスった」「次から気をつける」で済ませる生徒は非常に多いです。
断言しますが、こう言ってるうちはミスは減りません。
「次から気をつける」とは何に気をつけるのでしょう?
ミスの原因を突き止めていなければ、それすらわかりません。
当然全てのことに最大限気をつけて…なんてことも不可能です。(人間そんなに集中力ありません)
そもそもミスは起こるものです。完全に無くすことはできません。
ただ、ミスの発生を減らすことと、起こったミスを発見し修正することは可能です。その結果、満点ということも可能になります。
満点を取れる受験生は試験中ずっと集中しているわけではなく、集中力の使い分けをしていることが多いです。ミスが起こりやすい場面ではより集中して、そうでない場面(慣れた作業など)では集中力を温存といった感じでしょうか。
もちろんこれを行うためにはどんな場面でミスが起こりやすのかを予め把握しておく必要があります。
それを普段のミスの追求の積み重ねから行う必要がありますね。
ファシリタでもドラマ内のように先生が生徒のミスに対してどんどん突っ込んでいく場面はしばしば見受けられます。
「拡散型と保全型」
夏休みの計画を立てるために簡単なテストをしてそれぞれに合った勉強法を提案してくれています。
受験生は夏休みに入る前に勉強の計画を立てる。ところが大多数の受験生は自分の立てた計画通りに勉強が進まない。
高い確率で計画が破綻し勉強は失敗する。
計画倒れに終わる原因は、立てた計画が自分の性格に合っていないから。
失敗を防ぐためにはまず自分の性格をきちんと把握する。そして性格に合った計画を立てることが重要!
本を読むときに①と②のどちらにしますか?
①同時並行で色々な本を読む
②一冊読み終わってから次の本を読む
①は拡散型
興味を持ったらすぐに行動に移せるタイプ。キーワードは「ワクワクすること」。
○勉強する場所は気分で決めろ!
○ノルマは5日間の中で自由に調整しろ!
○憧れの人をロールモデルにしろ!
○テンションが上がる問題集を1冊見つけろ!
○ゲーム感覚でハイレベルな問題に挑戦しろ!
②は保全型
失敗したくないタイプ。キーワードは「自信と安心の積み重ね」。
○勉強する場所は固定しろ!
○1日ごとのノルマを決めろ!
○仲間と進捗状況を報告しろ!
○今持っている問題集を徹底的にやれ!
○最初からハイレベルな問題に手を出すな!
簡単な性格診断とオススメ勉強法が紹介されていましたが、性格診断は小林惠智博士が開発されたFFS(Five Factors and Stress)理論に基づくものでした。
5つの因子(凝縮性、受容性、弁別性、拡散性、保全性)とストレス値から定量的に人の思考行動特性を判定するものです。
詳しくはFFS理論を。
FaciLitAでは
FFS理論を採用しているわけではありませんが、生徒の特性や好みは大きく考慮しています。
まず自習スペースについては多様性をもたせています。
メインの自習室はまるでカフェのような空間です。
(新しくオープンした近くのカフェに行ったところ、作りがまるでファシリタでした😊笑)
最大12名まで使える大きな机の座席。
同じ空間ながら、壁に向かってブースのように1つ1つが仕切られた座席。
音のない静かな自習室では1人1人独立した座席。
例年、気分次第で席を変える生徒、常に同じ座席を使用する生徒と分かれていますね。
また課題や勉強ペースも生徒それぞれで異なっており、個性に合わせたものなってます。そもそも自分に合った最良の勉強法は完全に人によって異なりますし、最終的には自分で見つけ出すしかありません。
ファシリタでは毎日のセルフプランニングのチェックや毎週のレビューを通して、生徒の学習状況を講師が確認しています。現状の学習に対して、時には新しい方法を紹介したり、改善案を提案したりと都度アドバイスしながら最良の方法を見つけてもらえるように誘導しています。
「自己採点」
東大模試を受ける生徒たちに水野先生は解答を書き写してくるように指示します。それは自己採点をするためです。
模試の結果が出るのは数週間後ですが、その前に自己採点することで少しでも早く自分がどこでつまづいたのかを確認して対策を立てる!
さらに、加点減点のポイントがわかり出題者側の意図を汲み取ることができ、東大が求めている解答を知ることができる。
自己採点、他者採点。コレはどちらも非常に効果的です。
ただ、残念ながら自己採点をうまくできていない生徒は多いです。答えが○か×かだけの、○×採点ではほぼ意味がありません。
マーク式ならともかく記述式だと模範解答通りの○じゃないときワカラン!
と聞こえてきそうですね。
そうです、そこを採点することに意義があるのです。
○をもらうためにはどこまで書けていないとダメか。部分的に書けていないことでどれだけ減点されそうか。この採点基準を把握することにより、改めて正しい解答・求められている解答をインプットし直せます。
また自己採点できないと、例えば過去問を演習する際はどうしましょう?
今回の最初のお話にもありますが、目標合格点までの距離もその詰めかたも分からないですよね。
他者の答案を採点することはさらに良いです。
解答と採点基準を客観的に判断できることに加え、周りの受験生がどんなところでミスをしてるかを具体的に知れます。
また答案がライバルのものだとより厳しい目線で採点したくなりますからね!
つまり減点したくなるので、減点箇所を探すようになります。
一見性格悪そうにも聞こえますが、この目線は次回からの減点されない答案作りに活かされてきます。
FaciLitAでは
模試はもちろんのこと、毎週の週末テストでも自己採点しています。
週末テストは講師も採点しているので、それらを付け合わせることで自己採点の精度を高めていけてます。
またゼミでは生徒の答案をシャッフルして採点し合うことも行なっています。
上述のようなメリットはもちろん、自分ができていない問題を他生徒ができていると燃えてくれるようですね。